Internal medicine
糖尿病とは、インスリンの作用不足により、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が高くなっている状態のことを言います。尿の量が多くなったり、のどが渇いたり、体重が減ったり、疲れやすくなったりといった症状があるものの、その他の自覚症状に乏しいので、すぐに気づかないケースが多々あります。血糖値が高い状態が続くと、網膜や腎臓の細小血管症や脳卒中、心筋梗塞などの大血管症といった合併症が起こる可能性が高くなります。
細小血管障害による三大合併症 | 糖尿病性神経障害 | 両足のしびれ・痛み、立ちくらみ |
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糖尿病網膜症 | 視力低下、失明 | |
糖尿病性腎症 | タンパク尿、むくみ、人工透析 | |
大血管合併症 | 心筋梗塞 | 急な胸の痛み、心停止 |
脳梗塞 | 手足の麻痺、呂律がまわりにくい | |
動脈硬化(閉塞)症 | 足えそ、足の皮膚が赤くはれる、足が腐る |
上記のような糖尿病の合併症を避けるためには、適切な血糖コントロールが必要です。
糖尿病のいちばん大切な治療方法です。食事療法でもっとも大切なことは適正エネルギー量の食事をとること、また、炭水化物、 タンパク質、脂質が血糖に与える変化を理解することも大切です。
軽傷であれば、血糖値は食事療法とともに運動してカロリーを使ってしまえば下げることができます。
食事・運動療法だけでは血糖値が下がりきらない場合は、薬を飲んだりインスリン注射をしたりして血糖値を下げます。最近の研究では境界型糖尿病のうちから治療したほうが糖尿病に発展しにくいという報告もあります。より早期の治療が合併症をおこさないために必要です。